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ガイダンスカリキュラム
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■■ガイダンスカリキュラム(GC)の広場
−「授業型の生徒指導」の最新情報−

 
5.コアな情報
実践者・推進者のための記録
 
   
 
 
 
   
●2012年9月  
●文科省のHPでガイダンスカリキュラムが紹介される 2012/9/12
 文科省の「生徒指導・進路指導総合推進事業」の指定を受けて,日本教育カウンセラー協会が,熊谷市のある中学校区で,ガイダンスカリキュラムの実践を行って3年目になります。
 その成果が認められて,文科省の「生徒指導・進路指導総合推進事業の参考事例」のホームページで,実践が紹介されました。
  上から2事例目の 「学校の問題解決に生かすガイダンスカリキュラムの実施(NPO法人日本教育カウンセラー協会) (PDF:99KB)」をご覧ください。
  実践の特色は,
・小学校2校,中学校1校での校区での実践
・外部コンサルタントとして,ガイダンスカウンセラーの清水井一先生が指導
・道徳や特別活動,総合と関連づけながら,学校教育課程にガイダンスカリキュラムが位置付いている
・校内研修や授業研究などのバックアップ体制が充実
・成果が具体的に上がり始めている などです。
 
   
●2012年7月  
●GCを導入するのは「あすなろ」の志 2012/7/6
 埼玉県のある中学校区でガイダンスカリキュラムの導入をガイダンスカウンセラー(外部の支援者)の立場で支援している清水井一先生の言葉。

 ガイダンスカリキュラムの導入は、学校にとってかなり負担が大きい場合がある。たとえば、普段の問題行動対応に加えて、GCの作成・実践を始める時期は、教員の仕事が2倍になる。
 しかし、教職員が一丸となって、この時期を乗り越えれば、児童生徒の社会性・人間性の向上が図られる。
 そして、「来年こそは、今の状況より学校がよくなる。」と思い、がんばることである。『あすなろ』の志が必要である。

  2年半にわたり小中3校に向き合ってきた清水先生の実感です。
 
   
●2012年2月  
●松原第七中学校「人間関係学科」の全体構造 2012/2/15
 大阪でGCに長年取り組んでいる松原第七中学校の実践がこれまで紹介されてきました。その全体を貫く考え方,指導を支える人間観・教師観が深美隆司先生によってまとめられました。GCの全体像をまとめた希有な論文です。リンク(長文です)
子どもを成長させるキーワードは……
・人間が自ら成長するプロセスは, 「認知−行動−評価」 のスパイラル
・成長とは,依存的ありようから主体的ありようへ
人間関係学科を構成するキーワード……
・ソーシャルスキル,出会いと気づきの力,アサーティブな人間関係調整力
・12のターゲットスキル
・人間関係学科の3側面は,日常性,テーマ性,クロス性
めざす人間像であり教育者として備えておきたい資質は……
・開かれた人間というのは、「認知」→「行動」→「評価」という成長のプロセスを実行している人であり、自分自身の人間としての枠組みを、他者からのフィードバックを通じて、拡げていこうとしている人のことです。
 
   
●2010年12月  
●GCを学校や自治体で実施するときのポイント 2010/12/14
 「社会性を育てるスキル教育」の実践を熊谷市等で指導助言している清水井一先生(東京理科大学)から,最前線の実践上の課題をうかがいました。
・「社会性を育てるスキル教育」は当該の授業を実施することで完結するものではなく,その延長線上に「子ども同士が支え合えるようになる。教師同士が支え合えるようになる」ということをめざすことが不可欠だ。
・「社会性を育てるスキル教育」の授業は,1年間で10回(1月に1回)程度の実施が現状では無理のない範囲かもしれない。授業をどうするかとともに,むしろその内容を定着させるための工夫が重要だ。
・「社会性を育てるスキル教育」を学校や自治体で実施する際,授業の指導案をつくることも大切だが,実行することや効果を発揮させることが重要だ。書籍『社会性を育てるスキル教育35時間』の指導案でそまま授業をするくらいで構わない。
 −清水井一先生のご説明より−
 
   
●2010年8月  
●GCの概要−GCの延べ1日講座で− 2010/8/18
 「ガイダンスカリキュラムの実際」という1日に渡る講座が,教育カウンセラー養成講座で行われた。午前は八並光俊氏が概論を担当,午後は清水井一氏が実践を担当。ガイダンスカリキュラムの最新ミニマムエッセンスを八並氏が公開。pdfファイルをダウンロード(約8MB)
 
   
●2010年3月  

●GCを学校経営に連動させる3要素  2010/3/24
 GCは授業時間を確保して,プログラムどおりに実行できれば効果を発するものではなく,学校経営の中に連動させることが欠かせないことがわかってきました。そのカギとなる要因を松原第七中学校の深美先生がまとめられました。

人間関係学科(=GC)には3つの必須要素があると思います。
(1) 日常性
日常での子どもどうしの風通しを良くし、関係づくりをするということです。自己開示系(自己理解、他者理解)のエクササイズがこれにあたると思います。いわゆるコミュニケーション力・対人関係の育成を担う部分です。
(2) テーマ性
人間関係学科=GCをメインにして、あるテーマを深めていくということです。ストレスマネジメント系や境界設定、リフレーミング、自己管理力等についてパッケージ化されたもので、CGでなければ掘り下げられないテーマを扱う部分です。
(3) クロス性
特別活動(行事)・総合的な学習・道徳の時間・教科授業と連携し、それぞれに必要なスキルを育成するという部分です。
 −深美隆司先生のメールより−

 
   
●2010年1月  
●幼小中連携のプログラム  2010/1/21
 校区の幼稚線,小学校,中学校でGCに取り組んでいるのが,松原市立恵我幼稚園,恵我小学校,恵我南小学校,松原第七中学校です。
 実践校のご厚意で2009年度のカリキュラム一覧を公開します。
   カリキュラムはこちら(pdfファイル)
   松原第七中学校の研究発表はこちら(外部リンク)
 
   
●2009年10月  
●ASCA最新版ワークブックにGC  2009/10/23
 八並光俊氏がアメリカ国務省インターナショナル・ビジター・リーダーシッププログラムによる視察から帰国。アメリカのスクールカウンセリング,学校教育を視察した。
 全米カウンセリング協会(ASCA)の最新ワークブックにガイダンスカリキュラムの記述があるなど,GCについても収穫あり。11月28日の教育カウンセリング学会自主シンポジウムで速報される。 −八並光俊氏のメールより−
 
   
●2009年9月  
●各高校の実態に合ったGCの段階的実践モデル  2009/9/17
 私見だが,生徒指導上の問題に苦戦している高校では,雫石高校のようなGCが基本モデルに,そして少し落ち着きを取りもどして,次の段階に上がることを目標にしている高校は雄物川高校のGCが基本モデルになると思われる。
 これを,高校におけるGCのポイント「進路意識の醸成」という観点で考えると,次のように整理できるのではないか。
(1)最初は生徒に自覚がなくても,キャリア形成にとってマイナスにならないようにライフスキルの援助をする。
(2)落ち着いてきたら,次の段階として自分のキャリアについて具体的に考えるための援助する。
 こうして,國分先生が言う「生き方の援助」をGCで行っていく。
    -苅間澤勇人先生(岩手県立盛岡農業高等学校)語る
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個別支援とGCによる集団育成の充実は表裏一体 
2009/9/16
 松原市立松原第七中学校では,生徒の思いを聴くアンケート調査をして,日常生活全般も含めて,居場所が感じられず,全人的なサポートが必要な生徒をすくい出している。
その方法は,同校HP(2009/11/4研究発表会)か教育カウンセリング学会でのGC自主シンポジウム(2009/11/28)を参照されたい。
 大事なのは,個に対する支援と,個を受け止める学校全体の人間関係づくりの両方を行うことである。
 GCによる人間関係づくりを通した自己肯定感(自尊感情)の育成は,厳しい状況の個を受け止めるとともに,水際の生徒たちのセーフティネットとしても欠かせない。つまりGCは,三次的支援児童生徒へのチームサポートと表裏一体のものとして求められる。
 ただし同校の知見として,個別支援にあたる不登校生等支援会議と,GC人間関係学科の指導案検討を行う学年会で,相互に直接話題が重なるわけではなく,「ファシリテーションつまり子どもをエンパワーしていくというスタイルが全く同じ」というように,教師の姿勢・教育観が通底していることが重要だといえる。
 −松原第七中学校・深美隆司先生の話を東が再構成−

対症療法で終わらずGCで人間関係づくりに取り組め 
2009/9/16
 いじめ撲滅の取り組みとして,生徒会連絡会やいじめ防止キャンペーン,劇化が行われ,効果を上げている。
 しかし本来はいじめは人間関係の問題で,その解決には,教師がモデルとなって人間としての有り様を提示していくことが求められる。
 その方法論が人間関係づくりの授業であるGCだ。
 いまは,GCの授業をするには,教師自身が主体的でアサーティブに自分を変容させる必要がありのでなかなかしんどいものである。
 しかし人間関係づくりの授業(GC)に取り組む中でそれができてゆくと感じている。
 −松原市立松原第七中学校・深美隆司先生の話−
 
   
●2009年6月  
松原第七中学校の校区人権教育研究会  2009/6/18
 松原第七中学校は,校区の恵我小学校,恵我南小学校,恵我幼稚園とガイダンスカリキュラムを展開している。その校区の発表会で,八並氏はガイダンスカリキュラムの講義を行った。
 同校の実践を拝見して,きわめて特徴的な点は下記の通り。
《実践の特色》
 ・幼稚園から中学校まで11年間のGC実践は類を見ない 
 ・学校の取り組みを,地域,教育委員会が支えている
 ・幼小中の連携が,GCのみならず,子どもの実際の交流で実現されている
 なお
糸井川校長からは今後の課題が述べられた。
《同校の今後》
 @11/4の発表会で11年のプログラムの提示する
 A振り返りの方法を充実させる
 B末永く続ける体制を地域と連携して作る
 今年2009年11月4日に文科省研究指定校のまとめの発表がある。
 GCを学校,地域ぐるみで行っている先進的な実践。 以上報告は東
 
  報告ホームページ(外部リンク)  
   
●2009年3月  

GCの中核は「共生・創造性教育」  2009/3/10
 GCのねらいとして,問題を狭く人間のことだけに絞るのではなく,地球規模の環境破壊・戦争・貧困・差別など,人間中心のエゴイズムから,全存在(人間以外の動植物等を含む)を尊重し受容する(=共生)態度を育成する必要があると思います。
 そして日本の教育に欠けていると言われ続けた,創造性(=個性・独創性)の教育(未来を創り,変革する力)がGCの中核に位置づけられるのでは思っています。
             以上,八並光俊氏語る


GCが関係し効果をもたらす領域   2009/3/10
 GC=生徒指導=教科指導(学力向上)=学級経営(集団づくり)−キャリア教育(キャリア・コンピタンシー)−特別支援教育(二次障害の未然防止)
             以上,八並光俊氏語る

GCの発展的な内容 2009/3/9
 八並光俊氏が,糸井川孝之校長(松原市立松原第七中学校)との話し合いを経て述べたことです。
1.「受け身型のGC」から「創り出すGC」へ
 今後は教師がお膳立てをした授業(学習事項)を,児童生徒が一方的に受容するばかりでなく,授業や学び・気づきを自ら作り上げていくGCの授業を開発する必要があるだろう。
 そこで大切なスキルは創造性スキルと批判的思考スキルだ。これはWHOのライフスキルに含まれている。その際は
体験学習が必要だ。
2.
人権教育の重視
 GCの目標には公民性が含まれる。社会人として生きていく上では,自他を一人の人間として尊重するという人権意識抜きには考えられない。人権意識が定着すれば,規範意識も高まる。また言葉,容貌,学歴,職歴,発達の違いによる差別意識もなくなっていくだろうし,
差別を生み出す社会構造も正されるだろう。
                            以上,八並光俊氏語る


東西のGC実践校の校長先生が語り合う 2009/3/8
清水井一校長(上尾市立西中学校)と糸井川孝之校長(松原市立松原第七中学校)がGCの今後について話し合いました。
1.GCで成果を出している学校が継続させるには
 (1)もう一段先の目標を設定してカリキュラムづくりなどを行う。
  例えば,@創造的思考,批判的思考に焦点化
       A社会と自分を繋ぐことをねらう
       B自分の未来を考えたり切り開いたりする
 (2)小学校と一緒に取り組むことで広がりが生まれた
 (3)GCがなくなったときの問題行動が増える可能性を何度も確認する
 (4)校内で,熱心な教師に着目し,リーダーシップを促す。
2.GCの授業を入り口とした大きなサイクル
 GCの授業は,ウォーミングアップ(入り口)であり,学校としての生徒指導システム(積極的生徒指導も含む)に埋め込むことが必要。
 例えば,学校レベルでは体験学習と関連させ,地域レベルではボランティアと関連させる  
概念図案
3.GCは「先手必勝の生徒指導」といえる
 問題行動を未然防止が大切なこと,そのためのGCであることに理解を得るのがむずかしい。そこで「先手必勝」という言葉でならイメージを伝えやすいのではないか。


さいたま市の潤いの時間は人格形成がねらい 2009/3/2
さいたま市は教育特区を受け「人間関係プログラム」を実施しています。
この教育特区は2つの要素から成り立っています。
 「潤いの時間〜国際社会をたくましく豊かに生きる児童生徒の育成〜」
   =「要素@人間関係プログラム」+「要素A英会話」
一見,別物の2つのようですが,驚きの事実がありました。
先日,さいたま市の「英会話」を推進する渡邉寛治先生(文京学院大学教授,さいたま市小・中一貫教育構造改革特区「英会話」推進委員会委員長)のお話をうかがいました。
渡邉先生曰く,
「新学習指導要領の小学校外国語活動と同様にさいたま市の英会話は,言語スキル(発音,単語,文法など)の獲得が目標ではなく,コミュニケーションをとろうとする態度の育成がねらいである。それは国際教育でいう『共生,個の確立,自己決定・行動力』を育て,自己の確立を促すことをめざしている」と。
つまり,さいたま市は教育特区・潤いの時間で,2面のことから子どもたちの個の確立に取り組んでいるのです(他の時間との関連もうたっています)。
不勉強にも私は(東),視界が開けた気がしました。
そう思って,さいたま市の「潤いの時間で育む力」を読むと,そのとおりのことが書かれています。
つまり,さいたま市では,人間関係プログラムのみならず,英会話も含めてガイダンスカリキュラムに取り組んでいる,のだと思います。

 
   
●2009年2月
 

アセスメントを生かしたアプローチ 2009/2/20
杉並区立中瀬中学校の実践を藤川章校長に聞きました。
生徒たちの実態のアセスメントに基づいてガイダンスカリキュラムを組み上げ,学校組織の教育機能を発揮させる貴重な例だと思われます。(東)

集団・個別という両面から行ったアセスメントに基づいて
毎週の校内委員会で対応策を検討する。
個別には,全員に
個別指導計画を立て,相談週間などで対応する。
集団には,エンカウンターやソーシャルスキル,スタディスキルなども元にした集団指導(特活や総合で)を行う。
これを「2つのA(Assessment Approach)」として学校体制で取り組む。
以上を研究指定を受け「豊かな心を育てる教育プログラム」として推進中。
2009年4月に中間まとめ,2010年1月に発表会を行う予定。
                           以上,藤川章氏語る。


不登校予防にガイダンスカリキュラム 2009/2/18
ガイダンスカリキュラムは,社会性を育てることにより,不登校を予防する。
しかし不登校予防に「早期発見早期対応」だけにとりくむ実践が多い。
そういう実践家はGCでの不登校予防をあまり評価しない。
そんなときは,不登校減少の実績を示すことに加えて,
どちらが「自立」につながるかを問うようにしている。
教師が早期発見早期対応に力を注ぐより,不登校を予防し,自立を促すのはガイダンスカリキュラムなのだ。
生徒指導の本義に迫る実践を求めたい。
                         以上,清水井一氏語る。


今年のシンポジウムの内容案 2009/2/17
教育カウンセリング学会大会が11/28-29鎌倉女子大学で行われる。
学会大会は,リアリティがあり,一体感が感じられて,来てよかったと思える,話せる,元気がもらえたというシンポジウムにしたい。
そして,実践者が発信する面白さを求めたい。

今年のシンポジウムの内容案
 1.模擬授業1〔東日本〕
 2.模擬授業2〔関西〕
 3.実践の工夫・むずかしさ(模擬授業と関連した実践者から)
 4.充実したフロア参加の討論

来年は,設置者をテーマにシンポを行ってはどうか
 1.公立は人が変わるむずかしさをどう乗り越えるか
 2.私立は人が変わらないむずかしさをどうの乗り越えるか
 3.教師の養成
                     以上,八並光俊氏語る。


GC実践のキモは泥臭い条件整備 2009/2/17
ガイダンスカリキュラムは,プログラム内容や指導案に目を奪われる。
しかし実は泥臭い部分が問われる。
これがないとまねができない。
 @教師の負担感をどうするのか。
 Aカリキュラムはどう作るか
 B保護者にどう説明するか
 Cスケジュールと進行(何ヶ月で実施までいき,いつ何をしたか)
                      以上,八並光俊氏語る。


GCは教え与える段階でとどまらない 2009/2/17
GCでは,教師が教え与える段階の次に,子供が作っていく段階を用意したい。
子供が作っていくとは,感動のある体験活動。
自分たちで作り上げて表現する。
ここに児童会・生徒会活動,特別活動の出番となる。
                      以上,八並光俊氏語る。

 
   
このページの性格》
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著作権は,本文中の語った人に生じます。実践や研究に活用していただいて結構ですが,著作物への転用は禁止します。
文章の記録は管理者である東が行っています。
 
   
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