造園技術者について

造園技術者(造園師)の仕事は、静かなたたずまいの中に自然を感じさせる日本庭園を造ったり、都市に潤いを与える緑地を作ったりすることです。
庭園などを造るに当たっては、注文主と打ち合わせをして好み等をよく聞いて、案を練り設計をしていきます。さらに、工事の指揮・監督を行い、自分も作業に加わっていきます。
顧客のために庭園や樹木などの相談に応じたり、垣根工事や植木の手入れをすることもあります。
造園業界で働く人は事業主・雇用者合わせて全国で約13〜14万人で、そのほとんどが男性ですが、昨今のガーデニングブームもあって、作業現場への女性の進出も目立ってきています。(平成6年の女性造園技能士は全国で24名誕生)
定年退職後の第2の人生に、植木の手入れなどの維持管理工事に従事している中高年齢者が増加しています。

造園技術者になるには、特に学歴や資格等は必要ありません。しかし、最近の傾向として、高校・短大・大学で土壌肥料・花き園芸・病虫害防除・農薬等について学んだり、設計・測量・土木・建築等の専門課程を修めてから入職するケースが増えてきています。
入職後は、現場での作業や業者団体主催の技能講習等で実力をつけ、経験を積み重ねながら必要な資格(造園技能士・造園施工管理技師など)を取り、一人前の仕事ができるよう育っていくのが一般的です。

造園技能士試験
  (公園や緑地で造園工事を行うために必要な、樹木の植え付けや石敷き・石組み・玉掛などの
   技能を証明する労働省の国家資格)
  ☆受験資格
    【3級】
     @実務経験が1年以上ある者 
     A職種と同じ学科を卒業した者、または最終学年に在学中の者
    【2級】
     @実務経験が3年以上ある者
     A(職種と同じ学科を卒業した場合)高卒2年,大卒0年,短大・専門卒1年,専修・各種学校卒で
       800H修了者は1年,同2800H修了者は0年, それぞれ、その年数以上の実務経験が必要。
    【1級】
    <2級合格者の場合>
     @実務経験のみ5年以上
     A職業訓練修了者の場合3年以上
    <1級直接受験の場合>
     @実務経験のみ12年以上
     A(職種と同じ学科を卒業した場合)高卒10年,大卒8年,短大・専門卒9年,専修・各種学校卒で
       800H修了者は7年,同2800H修了者は6年, それぞれ、その年数以上の実務経験が必要。
  ☆試験内容
    【学科】
     @造園工事作業 : 庭園および公園、施工法、材料
    【実技】
     @造園工事作業 A木の枝による樹種判定
  ☆難易度
    合格率は2.3級で40%くらい、1級で25%くらいです。
     

造園施工管理技師試験

  (公共施設などの緑の施工・設計者の資格 ・・・ 国家資格)
  ☆受験資格
    【2級】
     大卒で最低1年以上,短大・高専卒で2年以上,高卒で3年以上,その他の者で8年以上の
     実務経験が必要
    【1級】
     大卒で最低3年以上,短大・高専卒で5年以上,2級合格者で合格後5年以上の実務経験
     などを必要とする
  ☆試験内容
    【学科】
     @土木工学等 A施工管理法 
     B法規(工事の施工に必要な法令に対する知識)からの出題
   

【実地】

     @施行管理法についての記述式問題
  ☆難易度
    合格率は、2級の学科で72%くらい、1級で54%くらいです。

□企業・団体作成ホームページへのリンク集

日本造園建設業協会 - 造園工事業を営む企業で構成する全国団体。「造園技術の向上と健全な発展を図る」ための活動をしている。
日本緑化センター - 樹木医制度、園芸セラピーの解説。
札幌工科専門学校 - 土木技術者、造園技術者、測量士補の養成。
福岡国土建設専門学校 - 測量、造園関係の技術者を養成。


□個人作成ホームページへのリンク集

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